Movies

Dissipative Figures – 1000 Birds, Light in Dark
3DCGArt workInstallationInteractive

Dissipative Figures – 1000 Birds, Light in Dark

2023
00:01:43
生命の存在の輪郭は、肉体の境界面ではなく、それらと連続する環境も含めた、曖昧なものである。 生命は生きている限り、エネルギーを散逸し、空気などの環境を動かしていく。 この作品は、鳥の群れが世界に与えたエネルギーで、鳥の群れの存在を描いている。 私という存在は、心と体とそれらと連続する環境である。 石ころや、これまで人間がつくってきたものは、それ自体で安定的な構造をもつ。 しかし、生命は違う。石ころは、外界から遮断され密封された箱に入れても存在し続けるが、生命は、そのような閉じた箱に入れられると存在を維持できない。 生命は、海に生まれる渦のようなものである。 渦は、流れの中にある存在であり、その存在の境界は曖昧である。 実際、渦は定常しているが、うごめき続け、力強い一つの生命のように見える。 渦は、それ自体で安定した自らの構造を保っているものではなく、渦の外部から内部へ、そして内部から外部へと流れ続ける水によってつくられ、その流れによって渦の構造は維持され続ける。 生命も、外部から食物として物質とエネルギーを取り込み、物質を排出し、エネルギーを外に散逸させながら、秩序構造をつくりあげている。つまり、生命の構造は、そのもの自体ではなく、それらと連続する環境によってつくられている。 生命は、開いた世界の中で、流れの中に生まれる奇跡的な現象であり、海の渦と同じように、その存在の境界が曖昧な、無限の連続の中の存在である。 生きているということは、世界へエネルギーを散逸し続け、世界と連続しているということなのだ。 作品ページ: https://www.teamlab.art/jp/w/dissipative_birds/himeji/
太陽と月の部屋
Art workInstallationInteractiveKinetic

太陽と月の部屋

2020 ~
00:07:36
大分県豊後高田市に設立された「不均質な自然と人の美術館」にある、自然と触れ合い身体性を拡張することをテーマにつくられたインタラクティブアートのひとつ。 本作は訪れる人が太陽の光と戯れることができる部屋をコンセプトにしている。来場者が部屋の中を歩くと天井の小窓が自動で開閉し体が光に包まれるとともに、足元の日だまりが小窓の開閉によって月が満ち欠けするように形を変えていく。鑑賞者の立ち位置はセンサーで検知され、太陽の方角にある小窓だけが開口。また、室内は気象庁の天候情報を解析し、その時々で最適な演出になるよう調整され、晴れの日には部屋の中に靄がかかり、足元に降り注ぐ光芒を見ることができる。加えて、小窓が開くタイミングでピアノの音が鳴り、部屋の中を歩くことでピアノ曲が演奏される。 本作においてそのテクノロジーは直接提示されず、あくまで太陽の光を切り取って鑑賞者の肌の上に直接届け、自然を感じさせるために用いられる。人工的な光ではなく自然光を鑑賞者に届けることで、視覚のみならず光が持つ温もりをも感じさせ、体験する者の感覚と意識を研ぎ澄ませるように設計された。
時空間のしっぽ
Art workInstallationInteractive

時空間のしっぽ

2014
00:03:01
《時空間のしっぽ》は、時空間という概念を体験するためのアート作品として制作されました。 ミンコフスキーの光円錐によって、私達は常に光の速度で未来へ広がる可能性の地平を­見つめながら現地点に存在しています。作品の空間の中央に置かれた『時空間のしっぽ』に触れると、時空間という概念において、自分がどのように現在の地点へ到達したのか、その軌跡を見ることができます。 空間は前方に置かれたセンサによって3次元スキャンされており、過去と現在の空間の位置を比較することで、まるで過去の自分が現在の自分と同じ空間内に存在するかのように見える映像をリアルタイムに生成しています。 映像演出による時空間の操作は、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を始めとするSF映画や、ドラえもんなどの漫画、あるいはノーマン・マクラーレン「Canon」、ズビグニュー・リプチンスキー「Tango」、ミシェル・ゴンドリーによるカイリー・ミノーグのMV「Come Into My World」といった実験映像によって実現されてきました。ただ、それが実際に「どんな体験なのか」は今まで空想するしかありませんでした。 人は空想をすることで、現実の世界を新しい形で捉え、変えていくことができます。時空間という概念は非常に新しい概念ですが、この概念の登場よって私達の世界の捉え方も大きく変わってきました。《時空間のしっぽ》はまだ映像の中での体験ですが、今後技術の発展とともに、それが実空間に飛び出すことも遠くないのではないかと思います。時空間を肌で体験することができる先には、どのような世界が広がっているのか、楽しみです。

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