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大阪・関西万博2025 シグネチャーパビリオン「null²」
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大阪・関西万博2025 シグネチャーパビリオン「null²」

2025
00:01:45
WOWは、大阪・関西万博2025のシグネチャーパビリオン「null²」に、クリエイターチームとして、企画・映像・サウンド・演出システム全般に参画。本パビリオンのテーマは「いのちを磨く」。企画初期から演出メンバーとして参加し、展示館内の映像、音響、ロボット制御、体験フローから館外映像まで、多岐にわたるクリエイティブ要素を万博プロデューサーである落合陽一氏とともに数年かけて作り上げた。 脈動する彫刻、対話する空間 本パビリオンは、落合氏により「2つの鏡」がキーワードとして設けられている。1つ目は、未知の風景を生み出す彫刻そのものを指す。鏡面で覆われた外観は、周囲の風景を取り込みながら脈動し、建築物でありながら一つの生命体のように変態を繰り返す。2つ目は、館内での体験そのものを指す。鏡と映像が一体となった空間で、体験者は「きごう※」と向き合い、デジタルヒューマンと対話する場。WOWは主にこの館内体験を担当した。 「きごう」と対峙する空間は、縦横高8mの立方体で、全面が鏡張りとなっている。天井、床、壁面の映像装置と、空間中央に直立する映像体「モノリス」が呼応しながら「きごう」を映し出し、無限に反射を繰り返す。また、空間を象徴する立方体の鏡「ご神体」が頭上で自在に動き回り、視点を変化させながら体験者の心と思考を揺さぶる。鏡を媒体に、意味と物質、自己と他者、リアルとバーチャルの狭間を行き来することで、体験者がいのちとは何かを再考・再解釈し、「いのちを磨く」きっかけを提示する。 ※自身と同じ名前、趣味嗜好、声、外見など、その人らしさを構成する要素 2種類の体験がもたらす異なる視点 提供される体験は、「ダイアログモード」と「インスタレーションモード」の2種類。ダイアローグモードは、落合氏が提唱する「計算機自然」の世界とそれにつながるストーリーを軸に、言語的なコミュニケーションを通じて、観客が「きごう」を手放す体験。インスタレーションモードでは、シンプルな図柄の映像と、それにあわせて空間を動き回るモノリスとご神体を外回廊から鑑賞し、生命の本質となる構造を直感で感じ取れる非言語的な体験。どちらの体験も、ストーリー、映像、音響、ご神体、モノリス、すべてが複雑に連動しているため、WOWは落合氏とともに緻密な演出を重ねた。 技術と表現が融合する演出 体験をより立体的かつ高密度に演出する技術側面として、WOWはAIによるリアルタイム動画生成、3Dガウシアンスプラッティングの表示、音生成、画像エフェクトに加え、体験者が専用アプリで作成するMirroredBodyの表示・発話、ご神体とモノリスのロボット制御など、多様な演出要素を統合。各社と連携し、これらを集約・制御するメインシステムを開発した。また、周波数ごとの特性を活かして綿密に設計された音の演出は、独特の聴覚体験にも寄与した。 有機的な表情を生むロゴデザインとデザインガイドライン WOWはnull²のロゴデザインも担当。動的ロゴでは複数のフォントを用い、さまざまな形態に変容するデザインにした。静止ロゴは、動的ロゴをもとに正規版として調整。いずれも、検証とルールの策定により一定の可読性を保ちつつ、流動的で生命を感じさせるデザイントーンを目指した。 本プロジェクトでは、WOWを含む参加チームが持てる技術と創造力を結集し、万博だからこそ実現できる「null²」という作品を作り上げた。
大阪・関西万博2025「BLUE OCEAN DOME」
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大阪・関西万博2025「BLUE OCEAN DOME」

2025
00:00:53
WOWは、大阪・関西万博2025の「BLUE OCEAN DOME」に参加。来館者が海洋資源の持続的活用や海洋生態系の保護について学べる本パビリオンにおいて、映像コンテンツの演出・制作を担当した。 BLUE OCEAN DOMEは、「海の蘇生」をテーマに3つの空間から構成される。水のスペクトルを表現したインスタレーション、水の惑星・地球の奇跡と危機を描いた映像インスタレーション、ドキュメンタリー映像を通して海を取り戻すための道筋を提示する空間から成る。WOWは、直径約10メートルの半球体LED映像装置をアズラボと開発。世界に1つしかない超高精細の巨大な半球体LEDスクリーンを通して、宇宙から見た地球を出現させた。 水の惑星として奇跡的に存在する美しい地球が、人類の営みによって大きく損なわれようとしている—。本作は、生命連鎖の輝きと汚染が同時に進行する海の姿を、宇宙から地球を見るような広大な視点から細胞レベルに至るさまざまなスケールで描写。本物と見紛うようなリアルな描写と夢のようなイマジネーションを融合させることで、来場者の感覚に訴えかける「意識変容の装置」としての映像体験を試みた。映像は、生物多様性が豊かな海域でのフィールドワークや海洋研究開発機構による監修を経て、WOWが得意とする緻密な3DCGによって躍動する生命から海洋汚染の様相までありありと映し出す。また、海に生きるすべての生物の声が共鳴するようなHatis Noitの歌声が映像に多次元的な奥行きを与えた。 パラボラ型のカバーで覆われた半球スクリーンは、支柱の数や組み方など精緻に設計され、歪みのない2つの曲面を実現。LEDスクリーンの背景となるパラボラ型のカバーには、光を吸収することで黒よりも黒く見える特殊な塗料が使用されている。左官仕上げによる平滑な下地処理と手作業による丹念な塗装で漆黒の上映空間を生み出した。また、半球スクリーンは、小さなパネルを一枚ずつ手作業で貼り付けて製作。約16万個のLEDチップを2.5mmピッチで配置した超高精細ディスプレイが、圧倒的な映像体験を支えた。
「光の古層」旧コメ倉庫インスタレーション #鳥取県日野町
Art workAudio visual performanceInstallation

「光の古層」旧コメ倉庫インスタレーション #鳥取県日野町

2025
00:05:42
2025年8月13日、鳥取県日野郡日野町で開催された「根雨 灯篭祭り」にて発表された本作品は、映像と空間全体を包み込む電飾演出を同時に展開しました。かつて米の保管に使われていた古い倉庫を舞台に、眠っていた空間を再利用し、地域の記憶と未来をつなぐ場へと変貌しました。 電飾は単なる装飾ではなく、映像と呼応しながら空間のリズムを形づくる重要な要素です。壁面や梁に沿って配置された光は、映像の抽象的なレイヤーと重なり合い、観客の身体感覚を包み込むように広がります。灯篭祭りの象徴である「灯り」とインスタレーションの電飾が同時に存在する空間で、伝統的な祭りの光と現代的なデジタルアートの光が交差しました。 作品のテーマは「風景の再構築」。日野郡(日野町・江府町・日南町)の自然や生活の断片を撮影し、それらを抽象的なデザインとして再構成しました。映像は風景の記憶を呼び起こし、電飾はその記憶を空間全体に拡張する役割を担います。観客は、見慣れた土地の姿が光と映像によって変容する瞬間を体験し、地域の風景に潜む「もうひとつの美」を発見することができます。 背景には、地域資源の再利用と文化的再生への思いがあります。使われなくなった米倉庫をアートの場として蘇らせることで、過去の記憶を尊重しつつ未来へと開かれた新しい価値を生み出す試みとなりました。倉庫という閉ざされた空間を開放し、地域の人々が光に包まれる体験を共有する場を創出しました。 このインスタレーションは、映像・電飾・地域の三位一体によって「土地と人、記憶をつなぐ媒介」として機能します。
Soul/Soil by Ricoh: Soul Bubble
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Soul/Soil by Ricoh: Soul Bubble

2025
00:01:31
SOUL BUBBLE は、個人の精神と身体の状態を映し出す没入型のアートインスタレーションです。十一面のスクリーンに囲まれた空間で、来場者はAIとセンサーを備えた一人用のソファに腰掛けます。ソファは姿勢や重心の変化、心拍、呼吸、手の動きを読み取り、その信号をリアルタイムに可視化します。 リラックス、集中、緊張、不安、興奮、瞑想、混乱といった心身の状態は解析され、微生物のようなパターンとなって空間全体に広がっていきます。体験の最後には、自らの行動データがスクリーンに映し出され、保存され、AIシステムの進化へとつながります。 参加者が増えるごとに、個人と集団のデータが積み重なり、差異や分布、新たな傾向が浮かび上がります。この継続的なプロセスは、インスタレーションを絶えず進化させ、人間の状態を記録し続ける果てしないアーカイブを形成していきます。興味深いことに、多くの来場者は自らの結果に強い関心を寄せ、そこに「高いリラックス」のパターンを期待して臨んでいました。 SOUL BUBBLE は、泡のように身体を包み込みながらも、未来のセンシング装置のプロトタイプとしての姿を見せ、テクノロジーが身体に寄り添い、魂に応答し、心と存在の奥に潜む層を浮かび上がらせます。 SOUL BUBBLE is an immersive art installation that visualises an individual’s mental and physical state. Inside a private room surrounded by eleven screens, a visitor sits on a single-seat chair embedded with AI and sensors. The chair records posture, shifts in the centre of gravity, heart rate, breathing, and hand movements, translating these signals into real-time visualisations of the visitor’s inner condition. Emotional states such as relaxation, focus, tension, anxiety, excitement, meditation, or confusion are analysed and expressed as dynamic microbial patterns that unfold across the surrounding screens. At the end of the session, visitors can view their complete data, which is stored and used to refine the AI system. As more participants take part, both individual and collective data accumulate, revealing differences, distributions, and emerging tendencies. This ongoing process allows the installation to evolve continuously, creating an ever-expanding record of human states. Interestingly, many visitors approached the experience with the expectation of seeing a high relaxation pattern in their results. SOUL BUBBLE is a bubble-like prototype of future sensing, where technology surrounds the body, responds to the soul, and reveals the hidden layers of mind and being.
Expo 2025: 和歌山百景 「混ざる、結ぶ。」
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Expo 2025: 和歌山百景 「混ざる、結ぶ。」

2025
00:01:00
和歌山の深い歴史と壮大な自然を背景に、神仏習合などに見られる異なる宗教やジャンルが融合する「混ざる・結ぶ」をテーマとした30分のオーディオビジュアル・インスタレーション。高野山や熊野三山、そして南方熊楠の思想に見られる和歌山の「寛容の精神」を、紀州の巨木を想起させる高さ4M、8本のトーテムに映し出された映像と音楽の体験。 宗教や身分、国籍、思想の違いを超え、すべてを受け入れ共存してきた和歌山の特性を、熊野詣になぞらえ、未来・過去・現在、そして再び未来へと巡る旅として描きます。この旅は“よみがえり”の体験であり、神仏習合の精神を反映した、和の伝統とデジタル、リアルと仮想、西洋と東洋が交わる空間です。
そこには南方熊楠が唱えた「真理は両者の中間にある」という思想が息づいています。 宗教や身分、国籍、思想の違いを超え、すべてを受け入れ共存してきた和歌山の特性を、熊野詣になぞらえ、未来・過去・現在、そして再び未来へと巡る、「よみがえりの旅」として描きます。 熊野詣の参拝順路とご利益の象徴 熊野本宮大社 — 未来 熊野速玉大社 — 過去 熊野那智大社 — 現在 熊野本宮大社(再び戻る) — 未来・よみがえり 映像インスタレーションは、この4つのパートで構成されています。 01. 未来(FUTURE) 期待感と霊性が交錯する始まりの瞬間。
光の揺らめきや鼓動、色彩の変化を通して、何かが生まれようとする世界を描きます。 02. 過去(PAST) 和歌山の起源に迫る旅。
火山活動、自然、曼荼羅絵巻など、歴史的要素を巡りながら、土地の深い記憶を辿ります。 03. 現在(PRESENT) 和歌山百景ともいえる多様な風景を巡る章。
現代の和歌山に息づく文化、人々の営み、美しさを映し出します。 04. 未来・よみがえり(FUTURE / RESURRECTION) 未来へとつながる「よみがえり」をテーマに、逆再生の映像を用いた幻想的なエンディング。
宗教、ジェンダー、ナショナリティの垣根を超える象徴として、トーテムが現れ、「寛容の精神」を映像で体現します。 イベントムービーについて 高野山密教における五大元素「火・水・風・空・地」の概念を映像表現に落とし込み、
それらが融合し宇宙を構成する流れを可視化。
和歌山が持つ精神世界の奥行きを、視覚的・感覚的に伝えます。 「混ざる、結ぶ。」とは 日本の造化三神のひとつであるタカムスビノカミ、カミムスビノカミにも見られる「ムス」という言葉は、
「生む」「産む」を意味し、新しい命や関係を生み出す力を表します。
「ムスコ」「ムスメ」という言葉にも通じるように、
「ムス」は古来より“生成”や“結び”を意味する、日本語の根幹にある概念です。 神社や聖域に見られる、しめ縄や紙垂は、空間を神聖し、神を招くための“結び”の象徴です。 この「ムス(Musubu)」こそ、最古の文化を今に伝える和歌山の精神を象徴する言葉として、本作品のテーマに選びました。
monoton – Mirrored (Live at Flow vol.8)
3DCGAudio visual performanceCodingEventGenerative ArtPerformanceReal-time Graphics

monoton – Mirrored (Live at Flow vol.8)

2025
00:29:18
立命館大学 大阪いばらきキャンパスにて開催されたオーディオビジュアルイベント「Flow vol.8」(2025)で演奏したソロライブの記録映像である。音と映像のすべてを一人でリアルタイムに演奏している。 会場には300インチのLEDスクリーンが設置されており、その脇のガラス窓が、夜間に鏡のようにスクリーンを反射する。この環境を演出に活用するため、ビジュアルが実体のスクリーンと反射像との間を行き来する設計を行った。具体的には、仮想的なスクリーン横2枚分のキャンバスに対してレンダリングを行い、それを折り返して重ねたものをスクリーンに表示することで、映像がスクリーンからガラスへ移動し、また戻ってくる。観客は、実体のスクリーンと虚像の境界が溶け、映像が両者の間を自由に行き来する感覚を体験する。タイトル「Mirrored」はこの反射の構造に由来する。 また、300インチLEDの輝度は会場の照明そのものとして機能するため、フラッシュや画面全体の明度の制御を通じて、空間全体の明暗と演出の緩急を設計した。 音楽とビジュアルはOSCによって連動しており、すべての映像はリアルタイムにレンダリング・制御されている。音響は4chサラウンド出力により空間に配置されており、映像の反射と合わせて、視覚と聴覚の双方から観客を包囲する設計とした。会場に固有の条件から着想した、その場でしか成立しないパフォーマンスである。

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