この作品は、あたりまえに過ごしている日常がいかに非日常的なのかに気づき、意識を変えるきっかけにさせたいという想いを込めて制作しました。 自分自身が東日本大震災で被災した経験を通じて、日常にある「あたりまえ」の価値に気づかされました。しかし、年月が経つにつれ、いつの間にかその「あたりまえ」に慣れてしまっていた自分がいました。 そこで、「失ったもの」ではなく「今あるもの」にも目を向ける視点を持ち、このテーマを映像化しようと決意しました。 何気ない日常のありがたさに気づき、何も起こらない平凡な日々の背景にある不安定さを伝えたいです。 3月11日に震災が起こったことから、3分11秒で日常シーンから場面が変わるように設定しました。 キャラクターや動きのデザインに、自分の視点や感性が反映されているので、他では表現できない独創性を出し、たとえ他の人が似たテーマを扱ったとしても、僕自身の経験や視点で制作しているので唯一無二になるのではないかと考えます。 Procreateでアニメーションを描き、Adobe After Effectsで編集作業を行いました。 2024年度京都芸術大学卒業制作展　優秀賞