01/
今回のメインビジュアルは、“科学者とアーティストの交流”という目的と、2つの形の点が繋がり面を作るという私の構想、そしてこれまでメインビジュアルを担当した櫻井さんとデザイナーの牧さん、ファンダメンタルズ プログラムの坪井さんとの対話から生まれました。
線を重ねた有機的な形状は「アーティスト」を、面に囲まれた幾何学的な立体は「科学者」を象徴し、それぞれの形状の点がランダムに繋がり常に新しい面を生成するアニメーションをプログラムによって制作しました。
個々の形状の動きは思考する様子であり、ランダムに生成・消失する面は両者の対話から偶発的に発生する何らかの現象を表現しています。
また、これまでのビジュアルに用いられた丸い幾何学形状を踏襲することにより、前回までの繋がりも示唆しています。

02/
最終的な発表の場であるファンダメンタルズ フェスでは、1回目に制作したメインビジュアルを使用して、版画とプロッターを用いることにより、新たな実験“表現の拡張”と“現実世界に生成してまた戻す”ことを試みました。

壁面に手を近づけて動かすと、万華鏡のように多面的に複数の花びらが描かれ、絵を描くことが得意な人も、あまり得意じゃない人も、
誰がどのように手を動かしても個性的な花の形が生まれます。

どんな人のユビサキにも可能性の花が咲く。咲いた花が集まってできた場所はどんな景色をしているでしょうか？
少しずつ広がり、彩りを変えていく花畑に、そんな想像を重ねて制作した参加型インタラクティブ作品です。