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ファントムシータ『薔薇色の月』(OFFICIAL MUSIC VIDEO)
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ファントムシータ『薔薇色の月』(OFFICIAL MUSIC VIDEO)

2026
00:03:45
本作ではファントムシータの新曲を軸に、グループが持つ耽美さとダークさを前景化しつつレ・ファニュの吸血鬼譚『カーミラ』をモチーフとし、ゴシックな短編映画のような世界観を立ち上げようと試みました。 生きている間に一度は吸血鬼ものを撮りたいと日頃から考えていましたが、プロデューサーのAdoさんより頂いたメモ書きに『カーミラ』とあり、かなり興奮しました。 『カーミラ』を題材とした映画ではカール・テオドア・ドライヤーの『吸血鬼』は私のオールタイムベストの中の一本ですし、また別の吸血鬼ものとしてヴェルナー・ヘルツォークの『ノスフェラトゥ』におけるイザベル・アジャーニとクラウス・キンスキーの貧血っぽい青白さのことも、この制作期間中、常に頭の中に浮かんでいました。 舞台は満月の夜に現れる古い屋敷。少女ハイネがその屋敷に迷い込み、ファントムシータ=吸血鬼たちの祝祭に巻き込まれていく過程を通して、恋愛とも依存とも病とも言い切れない名付けがたい感情の揺れを示唆しています。 映像的にはヨーロッパのゴシックやダニエル・シュミットなどのデカダンな空気感を下敷きにしながら、実写とアナログコラージュを組み合わせた質感重視の表現で「病≠恋」という演出を目指しました。その感情はあくまでもノットイコールであり、ここでは分かりやすく「恋が病である」という描き方はしていません。。「愛しているし、惹かれているし、捉えたいけどそうしたくないし、逃げたいし生きたいし死にたいし死にたくもない」というラベリング不能な感情と衰弱し消耗していく身体を同列に描くことでその不明な感情がリアルであることを表現しようとしました。 コラージュについてはグリーンバックでの撮影ではなくヴィンテージ系のプロップなどが多いスタジオで撮影しています。空間と人物の関係性が必要であり、コラージュではそれらの磁場を引っ張ってくることで現実の歪みを出す必要があるため、最近はなるべくグリーンバックで撮影しないようにしています。それらを解体することによって時間と空間のズレによる朦朧とした意識や記憶の描写をしたいと考えていました。コラージュの方法としては撮影した実写フレームをプリントアウトし再レイアウトしながらアニメーションを作っていったり、撮影前にも朦朧とした意識の断片や屋敷、シーンの一部をアナログのコラージュで作っていくところもありました。

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