映像作家100人2025

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NHKみんなのうた『星とそばかすとダイヤモンド』
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NHKみんなのうた『星とそばかすとダイヤモンド』

2025
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無垢な歌声、独創的な歌詞。そして衝動的なライブパフォーマンスで人気のバンド・リーガルリリーが、みんなのうた初登場!“星”と“そばかす”と“ダイヤモンド”が並列する意味は何だろう?“そばかす”が大きなコンプレックスだったけれど、幼いころに「きれいだね」と言ってもらえた一言で、自分を肯定できるようになった主人公。今もその時のキラキラと輝く思い出があるから、自分のことを好きでいられる…そんな気持ちを込めて“そばかす”を“星”“キディ(ちっちゃな)ダイヤモンド”と表現し歌います。 アニメーションは、学生でありながら「TOMORROW X TOGETHER」など様々なアーティストのアニメーションを手がける若き才能「まる あかり」さん。“そばかす”に象徴されるコンプレックスや不安や悩み…といった感情をポジティブに昇華させていく等身大の少女の姿を描きます。 誰しも傷ついたり、優しく心救われた経験や想い出があるはず。そのすべてを胸に刻み包み込んで、前に進んでいくきっかけになればと思います。 【アニメーション:まる あかりさんより】 主人公が抱えている「そばかす」というコンプレックスを肯定してくれる第三者の描き方にいちばん悩みました。自分の心が揺らいでいる間、隣にいてくれる誰か、何か。それは等身大の人間である必要はなく、返事が返ってこなくても構いません。ぬいぐるみでも、ペットの猫でも、ベランダで育てている植物でも、あるいは完全に架空の存在でもよいのだと思います。 夜空に広がる無限の星々に出会うように、さまざまな個性や存在と触れ合うことでしか、主人公のコンプレックスは和らいでいかないのかもしれません。そんな思いから、主人公にとって決定的な出会いとなる「乙女座」が登場するシナリオにしました。 強く、はかなく、そしてやさしいリーガルリリーさんの音楽のように、心に寄り添いながら主人公を照らしてくれる存在として描けていたらいいな、と思います。
Royal Blue – 映像演出
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Royal Blue – 映像演出

2024
00:02:58
茨城県出身のバンド MARQUEE BEACH CLUB の10周年ライブ「Royal Blue」にて、70分のライブ全編に渡って映像演出をした。 ライブはバンドの地元、水戸市民会館のホールにて開催された。 私は以前より、音楽と対等な存在としてのビジュアル「ビジュアルミュージック」を探求しています。 音楽を奏でるように「映像を奏でる」ことはできないのか? とよく考えています。 このライブは数年にわたる探究の成果であり、一旦の集大成でした。 映像の制作は、私が「DTV(デスクトップビジュアル)」と呼ぶやり方で行いました。これは「DTM(デスクトップミュージック)」に触発された考え方で、PC1台でライトにビジュアル制作を行うことを指します。 今回はまず、c++のコーディングをして、ビジュアルにおけるシンセサイザーやリズムマシンのような簡易ソフトウェアを大量に自作し、音楽を聴きながらPCのキーボードを叩いて「ビジュアルを演奏」しました。 (これは昨年よりプロダクトデザイナーの長谷川泰斗氏と共に進めている「映像を奏でる楽器」開発の一環でもありました。) そして、それらの演奏の画面録画をAfter Effectsに配置して編集しました。これは、After EffectsをAbleton LiveのようなDAWとして用いる感覚です。 After Effectsはただのエディターであり、モーショングラフィック自体の制作は全てコーディングで行なっているため、結果的にほぼ全編がリアルタイムに実行可能な映像で構成されることとなりました。これにより映像が帯びる生感、ライブ感はお客さんにも伝わるのではないかと考えています。 ビジュアルミュージックは、オスカー・フィッシンガーやジョン・ホイットニーなどの先人がフィルムの時代から探究を重ねてきた分野です。 彼らは映像という技術を、抽象的なイメージを動かすことで音楽のようなグルーヴ体験を作り出せるもの、と捉えていたのではないかと思います。 今回は、その文脈を現代のコンピューターとクリエイティブコーディングによりさらに推し進め、同時に、バウハウスに端を発する構築的で構成的なグラフィックデザインを、音楽ライブにおいて全面的に展開してモーションさせる試みでもありました。 今後もこのビジュアルミュージックの探求を続け、映像技術を文化的な装置として使えたらいいなと思います。 そして、この映像を受け入れてくれたMARQUEE BEACH CLUBに感謝します。

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