7 days remaining InstallationKinetic Suspensions 2026 石、カメラ、ディスプレイが直線上に吊り下げられている。カメラとディスプレイはそれぞれ異なる位相の振り子運動を行いながら、石をリアルタイムで撮影・表示する。 静止している石は、その連動のなかで、像として絶えず変動する。ここで生じているのは対象の運動ではなく、装置間の位相差が可視化する関係的な揺らぎである。 カメラへの同一化が「目」としての主体を映像の内部へと導くのに対し、スクリーンの運動はそれを重力に従う身体として現実空間へと引き戻す。 カメラとスクリーンの非同期な運動が生み出すずれは、その往復のなかで、見ることの枠組みそのものをゆるやかに宙吊りにする。
7 days remaining InstallationKinetic Orb / Rot 2026 ワイヤーロープで吊るされたディスプレイは、ねじり振り子の原理により往復する回転運動を続けている。画面には、静止した石の周囲を回転しながら撮影された映像が表示される。回転するディスプレイと、映像を撮影したカメラは互いに異なる周期をもち、その関係は同期と非同期を繰り返す。 そのなかで、映像には石の周囲を回転する運動と、石そのものが回転しているように見える運動という二つの現れが生じる。 両者を通して、映像は、他視点への同一化を前提としてきた光学的/遠隔的な視覚体験と、観者との身体的関与を通して現前する触覚的/近接的な視覚体験とのあいだを移ろう。
7 days remaining InstallationKinetic Hyle(s) 2023 昇降するディスプレイと、そこに映し出される落石の映像から成る映像インスタレーション作品。本作は、映像が生み出す「イメージの空間」、それを鑑賞する「実空間」、そしてそれらを繋ぐ「仮想空間」という3つの空間性を扱っている。 映画において、フレームの外で起こる出来事や空間は「オフ・スクリーン」と呼ばれ、音や人物の反応などを通じてその存在が示唆される。しかし、コンピューターのマルチウィンドウによる映像体験が常態化した現代においては、映像コンテンツ自体をひとつのオブジェクトとしてオフ・スクリーンに認識することも可能となる。 本作では、動くディスプレイを目で追うという身体的行為と、それに応える映像との相互的な体験を通じて、「落石」という一回的な出来事を喚起させるが、ディスプレイの動きと映像の周期のずれによって生じる視覚的な同期/非同期が、私たちの認識の中で対象の所在を常に変動させることになる。 石は、いったいどこを落下しているのだろうか。
7 days remaining Music video 柴田聡子「雑感」 2022 00:05:02 アーティストコレクティブのヨフが作品制作において重視してきた「虚実を横断させる視覚経験」を、映像制作工程(映像撮影→ポストプロダクション)へ適応させる方法論を探りながら、アイディアを練っていきました。実際には、ワンカットロングショットによる撮影と、ポスプロでの時間軸の操作により制作しています。 ワンカットの撮影ではサビの間、紙吹雪が舞い落ちる中、柴田聡子さんだけピタッと静止し続けることが、このMVのアイディア実現の条件へつながっています。ポスプロにて部分ごとに細かな時間軸の操作を施すことで、静止する柴田さんに変化はなくとも、周囲でパラパラと落下していた紙吹雪だけが、逆行したり、画面の中心に吸い込まれるような動きや、極度に圧縮されノイズのように変質するなど、様々な振る舞いが作り出されます。このような静と動の対比によるリアリティの歪みを演出のベースとしました。 さらに中盤では、柴田さんの画角を固定したままカメラを動かすことで、背景までもグニャりと歪ませ、キラキラと舞い落ちる紙片が曲の展開と相まり、どこか銀河の果てのような非現実的な世界観を醸し出す印象的なシーンとなっています。 ワンカット撮影の舞台裏の様子を収めた「Behind the scenes of Satoko Shibata “Understood”Music Video」(https://youtu.be/xOK0IlVjdH8)もヨフ自身で手がけている