Pre:あ
2DMotion graphicsOriginal

Pre:あ

2024
00:00:10
"あ(仮称)"とする作品を今現在制作中であり、その前フリ、伏線として制作したのが今作になる。 10秒程度の短い尺の中に、音楽から想起される優雅なモーションを存分に盛り込んだ。 今作及び次作(あ)は通常の自主制作と異なり、細かな意図や思考を度外視してただ純粋に 音楽から思い起こされた自分自身の素朴な感情を出来るだけそのまま表現することを主目的としている。 その結果、これまでは避けがちであったビビッドな黄緑をメインに据える鮮やかな色彩を設けつつ、 他はおおよそモノクロで固める事でより1色が強調される。 フラットでポップを基調とした現代的なモーショングラフィックスでありながら、 色ズレやノイズ等の後処理を多用し、豊かな質感表現を求めると共にこの一瞬の尺でもどこか温かみの感じられるギャップを狙った。 3秒付近では、トンネルを抜けた先で交わるX(ボウリングのストライク記号)から立体回転に遷移するといった錯覚のような表現を試みた。なお、昨年2月の自主制作"Glancent"でも後半で2Dグラフィックがシームレスに立体構造に遷移する似たような接続を行っている。こうした"錯覚"的表現はあまり2Dシェイプモーションの界隈では見かけない事もあり、今後積極的に考案していきたい。 短尺のシェイプモーションを交えて文字や画像、動画を絡めたモーショングラフィックスを 多用したCMだったり映像作品が一昔前より大幅に増えてきた今だからこそ、純粋な【シェイプだけ】 【2Dだけ】のモーションで出来る事にまだ余地はあるのか?  作り手も飽和しつつあり更にはAIの存在にも脅かされつつある昨今にただ手作りシェイプモーション を地で行く自分に更に出来る事は何があるのか? 原点回帰的ともいえる短尺一発シェイプモーションの可能性を探りたい。 エンドクレジットでは従来の【Music】表記が【つかったおんがく】になり、 【Video】が【今見とる映像を作った人】になっているように、これまでテンプレートとして 維持してきたフォーマットをも柔軟に逸脱し、今後の新たな作風への展望を示唆している。
みせたいすがた 縦型ドラマ「私は上司を指摘したい」 ボディソープ編
縦型コントドラマ

みせたいすがた 縦型ドラマ「私は上司を指摘したい」 ボディソープ編

2025
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ナレーションベースで物語が進むので視聴者が飽きないように制作をしていく必要がありました。 特にショートドラマは視聴者の集中が切れると作品が伸びないということもあり、脚本段階でセリフ量を多くしてもらいそれを早口でレコーディング→編集で速度を20%上げるという方法で間が生まれないように情報を詰め込みました。 脚本は「授業中によく妄想が脱線したりしてたよね」という話から当初上司の言い間違いに突っ込むという構成から主人公の木村が言い間違いの指摘からどんどん脱線していき結局は指摘できないという構成に変わりました。 ワードセンスに関しては本当に脚本担当の方のセンスに感謝で初めて読んだときはさすがだなぁという感想でした。 撮影に関してはショートドラマは圧倒的なカット数とテンポの速さというイメージがあったのですが、今作は演出でどれだけ楽しませられるか、新しいスタイルのショートドラマを作りたかったので全5話の中でテキストアニメーションなど編集で遊ぶ話数、ハイスピード、スローシャッターで遊ぶ話数など使える限りのギミックを使っています。 演出はある程度は構成を作っていきましたが、当日現場でもっとこうしようとかどんどん盛り込んでいく形でした。 演者の皆さんが自由に演じてくれたおかげで思い浮かぶことも多く本当に感謝です。
ちゅうぎんフィナンシャルグループ Brand CM
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ちゅうぎんフィナンシャルグループ Brand CM

2024
00:00:30
岡山県岡山市に本店を置く中国銀行を傘下に収めるちゅうぎんフィナンシャルグループ。 長期的なちゅうぎんファンを増やすという命題のもと、ちゅうぎんグループの変化をVFXを通して描き、地上波CM及びグラフィックに落とし込みました。
 今回課せられた命題は「特に若い世代から長期的なちゅうぎんファンをつくる」というものでした。 企画提案に当たり、事前に中国銀行の行員をはじめ、その他ちゅうぎんフィナンシャルグループの若手社員20名以上にインタビューを実施。 社員から現在のちゅうぎんブランドがどう理解されているのかを整理した上で、本部の風土改革が十分に伝わっていない可能性を指摘。 本部社員らと長期視点でちゅうぎんが進みたい未来についてディスカッションを重ね、イメージ映像を用いて変化するちゅうぎんを社内外へ伝えていくこととなりました。 プロジェクトメインコピーの「やってみよう。」になぞらえて、弊社としても過去最大規模のシーン構築に挑戦しました。 ストーリー前半では、中国銀行旧本店から現本店ビルにちゅうぎんフィナンシャルグループの看板が架かるまでを3DCGを用いてタイムラプスとして再現しています。 岡山県立図書館に実地訪問して過去50年分の資料を取り寄せ、周囲の特徴的なビルを含むちゅうぎん本店周辺の街並みを3Dモデルに描き起こしました。 伝統とは守り続けた結果ではなく、変わり続けてきた結果であること。 そして、壮大でとても自分が影響を及ぼせそうになく見える今の景色も、過去の人々の小さな挑戦の積み重ねによって形作られてきたことを表現しています。 変化を伝えるためには「変わる」と宣言するのではなく、実際の変化を切り取って伝えた方が有効です。 後半シーンでは、既に効果を上げているDX戦略にフォーカス。 地域企業をつなぐプラットフォーマーへと進化していくちゅうぎんを、CGパーティクルを用いて抽象的に表現したのち、 デジタルデバイスを活用しながら生き生きと挑戦する若手社員、若手の挑戦を促し見守る上司、イノベーションに挑戦するベンチャーの若者たちを描いています。 地方銀行であるちゅうぎんフィナンシャルグループは、先進的な取り組みを通して、地域に影響を与えてこそ意味があるでしょう。 先進的な技法を用いた映像表現を通してちゅうぎんの大きな変化への一歩を印象づけつつも、 決して地元を忘れることのない、地域ありきの変化であることを、作中に登場する地域の人々を近く切り取ることで表現しています。
Dios – 黄昏 (Dios – Twilight / Official Music Video)
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Dios – 黄昏 (Dios – Twilight / Official Music Video)

2025
00:02:50
Diosの2025/1リリースの新曲「黄昏」の公式ミュージックビデオにて、一部カットを担当。 自分の担当は、0:29〜0:32及び、0:33〜0:45の2カット計約15秒程となる。 元から監督希望にて自分の3年前の自主制作である「Motete!」をリファレンスに挙げられており、 自分自身の手を撮影した素材にモーショングラフィックスを絡めるという手法そのものが自分の十八番に なりつつあるのかもしれない。 「Motete!」の際には手とシェイプが共に導き、導かれあうことによってお互いが自由意志を有している かのような他にあまり無い不思議な感覚を目指していた。 今作ではその際の経験を元に、更にブラッシュアップさせてフラットかつクリーンな作風から一転、 「nostalmic」(2023/2)のようなダークでありながら鮮やかで不気味なグラデーション が交わる妖艶な作風とした。 まるで過去の自主制作2つから手法と作風をそれぞれミックスさせたような存在となった今作では、 より手とシェイプがまるで最初から共にいたかの如く大胆かつ立体的に交わらせて、サビを優雅に演出した。 その結果、過去の自主制作の際とはまた異なる世界観を表現出来たように見える。 サビでは歌詞がまず「あなたから逃走不可能と知った夜の隙間」となっている。 満たされるには短すぎるし、忘れ去るには多すぎる。 そうした"虜になるもの"の比喩として"黄昏"を用いた本楽曲。 黄昏に狂わされて"夜の隙間"に愛に依存した結果のカオスが1サビで歌われている。 "逃走不可能"であることを、妖艶なシェイプ達が左右の手の間で転がされる事で表現。 ただ閉じ込めるのでは無く、自由なようで見えない手の内に転がされているということだ。 また、"夜の隙間"で実際に隙間に(黒背景=夜)が入って明るくもグラデーションの "エロさ"が垣間見えるカットに遷移。 しかし続く歌詞「浅はかに手を伸ばした」ではそのまま映像で手を伸ばしてはいなかったりと、 歌詞を直接的に表現し過ぎず、一見関連性は薄いように見せるも細かな点に気づくと、意味合いが通じるような巧妙なバランスで演出を考案した。 3DCGを多用して特にエフェクトに包まれた訳でもないフラットめな作風が尺の大半を埋める本MVにおいては、自分の担当カットは極めて異質な存在となっているが、それもまた全体の抑揚という意味で明確なコントラストとして効いたのではないか。
ガチャライフ
劇場映画

ガチャライフ

2025
00:00:33
『ガチャライフ』 ショートドラマ アプリ【FANY:D】にて配信。 【あらすじ】 IT企業の人事部・山之裏さち子(27)は、ガムを踏んだり浮気現場を見たりと世界一運がない日常を重ね、ついに9回目の事故であっさり死んだ。 ところが死後の世界「ガチャライフ」では、ガチャを回して来世の恋人を選べるという救済措置が待っていた。 頼れる上司や危険な起業家、消えた婚約者など一筋縄ではいかない男性陣が続々登場する中、さち子は自らの「運」と向き合いながら、本当の幸せとは何かを模索する。 ファンタジックな舞台とコミカルな展開が織りなす、新感覚のファンタジックラブコメディ。 やがてさち子は別れたい恋人やインフルエンサー、消えた婚約者ら個性豊かな男性を“面接”するはめに。 選択肢は本当にハズレばかりなのか、それとも当たりがあるのか。果たして彼女が選ぶ「来世の恋人」とは誰なのか——? 【作品コンセプト】 『ガチャライフ』は、「人生は運で決まるのか?」という根源的な問いを、ブラックコメディとシリアスな人間ドラマを交錯させながら描く作品です。本作の肝は、主人公・山之浦さち子が"ガチャ"という運任せのシステムを通して、自身の人生の選択を見つめ直す旅路にあります。 物語の根底には、「果たして運命は本当に変えられるのか?」というテーマが流れています。さち子はこれまで「自分は運が悪い」と思い込んできましたが、彼女の不運は本当に運のせいなのか?それとも、自分自身の選択や行動がその結果を引き寄せていたのか?観客に対して、こうした問いを投げかける作品になっています。 【演出方針】 この作品では、 ファンタジー×リアルな感情 を絶妙なバランスで描きたいと考えました。 現実世界のリアルな描写と、"ガチャライフ"という抽象的な死後の世界を対比させることで、作品の世界観に奥行きを持たせます。 ガチャライフ(死後の世界) は、シンプルで象徴的な空間とし、観客が「ここでは何が起こるのか?」と直感的に理解できるようなビジュアル設計を目指します。光の使い方や、ゲーム的なUI(ユーザーインターフェース)要素を取り入れることで、"運命を選ばされている"感覚を強調。 現実世界の描写 は、手持ちカメラやナチュラルな照明を使い、リアルで親密な雰囲気を作る。これによって、さち子の人生の「手触り」を強調し、観客が彼女の選択に共感しやすくなる。 ユーモアのバランス シリアスになりすぎず、かといって軽すぎない。 「ガチャ」という設定自体がユーモラスなので、キャラクターのリアクションはリアルに描く。観客が「これはフィクションの中の出来事」と感じるのではなく、「こんなこと、もしかしたら本当にあるかも?」と共感できるように。