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Dios – 黄昏 (Dios – Twilight / Official Music Video)
2025
00:02:50
Diosの2025/1リリースの新曲「黄昏」の公式ミュージックビデオにて、一部カットを担当。
自分の担当は、0:29〜0:32及び、0:33〜0:45の2カット計約15秒程となる。
元から監督希望にて自分の3年前の自主制作である「Motete!」をリファレンスに挙げられており、
自分自身の手を撮影した素材にモーショングラフィックスを絡めるという手法そのものが自分の十八番に
なりつつあるのかもしれない。
「Motete!」の際には手とシェイプが共に導き、導かれあうことによってお互いが自由意志を有している
かのような他にあまり無い不思議な感覚を目指していた。
今作ではその際の経験を元に、更にブラッシュアップさせてフラットかつクリーンな作風から一転、
「nostalmic」(2023/2)のようなダークでありながら鮮やかで不気味なグラデーション
が交わる妖艶な作風とした。
まるで過去の自主制作2つから手法と作風をそれぞれミックスさせたような存在となった今作では、
より手とシェイプがまるで最初から共にいたかの如く大胆かつ立体的に交わらせて、サビを優雅に演出した。
その結果、過去の自主制作の際とはまた異なる世界観を表現出来たように見える。
サビでは歌詞がまず「あなたから逃走不可能と知った夜の隙間」となっている。
満たされるには短すぎるし、忘れ去るには多すぎる。
そうした"虜になるもの"の比喩として"黄昏"を用いた本楽曲。
黄昏に狂わされて"夜の隙間"に愛に依存した結果のカオスが1サビで歌われている。
"逃走不可能"であることを、妖艶なシェイプ達が左右の手の間で転がされる事で表現。
ただ閉じ込めるのでは無く、自由なようで見えない手の内に転がされているということだ。
また、"夜の隙間"で実際に隙間に(黒背景=夜)が入って明るくもグラデーションの
"エロさ"が垣間見えるカットに遷移。
しかし続く歌詞「浅はかに手を伸ばした」ではそのまま映像で手を伸ばしてはいなかったりと、
歌詞を直接的に表現し過ぎず、一見関連性は薄いように見せるも細かな点に気づくと、意味合いが通じるような巧妙なバランスで演出を考案した。
3DCGを多用して特にエフェクトに包まれた訳でもないフラットめな作風が尺の大半を埋める本MVにおいては、自分の担当カットは極めて異質な存在となっているが、それもまた全体の抑揚という意味で明確なコントラストとして効いたのではないか。