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永久点
2024
00:10:04
この作品では、人類の営みをとても大きな時間感覚で表現しています。人類創生の風景を描いていますが、意図的に不明瞭な表現をしています。そのため、鑑賞者によって解釈が異なります。
私はこの作品で人類創生の風景を描き、鑑賞者に現在の私たちまで受け継がれている人類の本質について考えてもらいたいです。人類の歴史は私たちの身体細胞が記憶しています。作品全体を通し細胞のような描写をしているのは、私たちの身体についても考えが及んでほしいと思ったからです。それはとてもミクロな視点ですが、時折宇宙のようにマクロな視点にも感じることもあり、作品内でスケール感が交錯します。
人類の歴史は生命の連鎖によって続いており、私たちの身体は歴史を記憶しています。受精のシーンを入れることで、人類の創生と現在の私たちとのつながりを表現しました。
「永久点」というタイトルは造語です。これは「消失点」から着想を得ています。ある本には「消失点は無限のかなたの点なのである」と書かれています。無限という概念はこの作品において重要な意味を持っています。ミクロとマクロの混同、生命の連鎖、円形の構図、点に収束する人類。
鑑賞者は、何が永久なのか?点とは何なのか?を考えることになります。それは同時に、人類が永久に継承し続けるであろう本質と宿命を考えることでもあるのです。