映像作家100人2024

※並び順はランダムです

valknee – BREEEEZE (MV)
3DCGMusic videoMV

valknee – BREEEEZE (MV)

2023
00:02:39
"自由","期限"(前提として存在するステレオタイプからの脱却),"夏"をテーマに映像を展開していきました。 曲自体が、夏や青春など、規範として期限に囚われたものに私たちが影響を受ける必要はないというコンセプトを持っていたので、それに沿った構成にしています。 何かをアンチテーゼとして糾弾する構成にはしたくなかったので、あくまで各々に宿る自由意志(もしくは選択の権利)は必ずしも社会的規範に囚われる必要はない、というメッセージ性を込めています。 ただ、アーティストとの話し合いの中でも、基本的にはキャッチ―かつユーモラスな映像に仕上げたいというコンセンサスがあったので、コンセプトをプラカードとして掲げるというよりは、曲の爽快さやテンポにうまく機能するような構成にしつつ、コンセプトはその中にが鎮座しているものとして扱っています。 制作手法については、全カットグリーンバックで撮影してCG合成をしています。上記のコンセプトの通り構成やカットをユニークにしたかったので、ノイズが入ったレトロな質感とシネマティックなカットを組み合わせた構成になっています。カメラワークも360度カメラなどを用いて大胆につけています。
Glancent
2D2D animationArt workMotion graphicsOriginal

Glancent

2023, 2024
00:00:21
短尺ながら、これまでの自己の作風を更に昇華させた自主制作作品。 高度な音とモーションの調和も交えつつ、改めて自分らしさの追求を主題とし、トレンドに流されないスタイルの樹立を目指している。 タイトル"Glancent"は"Glance"(ひと目見る、ちらっと見る)という語に、単語を名詞化する働きのある〜entという語尾を組み合わせることで、 "ひと目見るもの"という主体を暗示している。 ここでいう主体とは、"ひと目見られる作品"と"ひと目見る視聴者"の両側を指す。 長期間かけて制作しても、実際に見る側は20秒見て終わりであるという儚さをメタ的に捉えた皮肉でもある。 過去の既存作品以上に、自由さを重視して従来カラーパレットを用意の上で綿密に設定していたカラーも今回は自由に、グラデーションもベタ塗りも混合として、一定のトンマナを保ちつつもより強くポップに印象付けている。 また、自由を重視する上では、特に決まったテーマやメッセージ性を設けず、ただ感覚にのみ訴えかける構成は不可欠だった。 こだわりのあまり、短尺の割に過去最長の制作期間(半年弱)となったが、それが途中で作風が揺らぐ原因となった。 良くも悪くも、この半年間に自らに生じた思考の変化や作品への向き合い方などの変化がたった数秒のうちに色濃く反映されており、無意識の内にこの半年間の自分自身がそのまま投影されたかのようだ。  全編24fps制作であり、一般的な30fpsに比べて生じる映画ルックな質感を重視しつつ、その中でモーションブラー等の"誤魔化し"に頼ること無く、かつ残像感を残さずまともに鑑賞出来うる限界の画面変化、モーションスピードの検証を試みている。 "24fps史上最速モーショングラフィックス"を目指した動き作りの結果、それがまた他に無い自分らしさに繋がっている側面もあると思う。 また、ノイズの乗ったグラフィック、フィルムを彷彿とする僅かなカメラの揺らぎ、甘いレンズ描写を想定した色ズレなどの質感表現はいずれも個性的な画作りを目指した結果だが、これを気に入って今後も多用すれば悪い意味で固着化してしまうので、今後改めて意識したい点でもある。 細かく音楽に調和させたモーションは、過去の"nostalmic"や"Quiet or Upset"などの全体での雰囲気やメッセージ重視の作品とは対照的に、ただ余計な事を考える事なく直感のままに感じる本能的な快感に訴えかけている。テーマ性や裏付け、作品としての深みを求められがちな世の中において、単に感覚的な作品を出したい。 今回も制作のすべてをAfterEffectsのみで行い、例えば他に3DCG系アプリ等の使用は無い。 また、プラグイン等も一切使用無しの純粋なAe制作である。 Aeのみではあるものの、頻繁に3D空間を展開しては2Dの画とシームレスに接続する事で、 感覚的な気持ちよさに加えて、驚きを設ける事を意識した。(今回の14秒〜ラストの2D→3Dへの展開は過去に無い演出となる。) 特に誰と争うでも仕事に関連するでも無く、ただ過去何年もの自分の過去作品を踏まえたときに 感じられた"凝り固まったもの"、定番化した表現などのマンネリを抜け出して、常に新しい作風を模索するひとつのステップとして今作を位置づけた。

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