Music video
maco marets 「D.O.L.O.R.」
2019
00:04:12
パリの作家、サガン「悲しみよこんにちは」よりインスパイアされた本曲を、パリの地で撮影。
悲しみや後悔と向き合う時の辛さ、やるせなさ、それは人間が持つ普遍的な悩みです。
私はこの曲からその悩みから逃げてしまうことも、泥くさく向き合うこともまた人間らしさであり、そのむき出しの姿勢こそ美しい、というポジディブなメッセージを感じ、ダンサーと共に表現に落とし込みました。
孤独にもがき苦しみながらその想いを昇華してはまた悩み、何度も苦しみのループを繰り返してその果てしなさに疲れ果てて倒れてしまう主人公。
人には言えず1人の世界で苦しんでしまうけれども、引いていくことで見えてくる街明かりから他のいろんな人の存在を感じて、きっとこの街明かりの中にいる人たちもおなじ風に悩んでるはず、これはあなただけの悩みではなく誰もが持つ悩みなんです。というコンセプトメッセージを設定し最高のロケーションを見つけました。
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もしきみが幸運にも 青年時代にパリに住んだとすれば きみが残りの人生をどこで過ごそうとも それはきみについてまわる なぜならパリは 移動祝祭日だからだ ――アーネスト・ヘミングウェイ著
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これはヘミングウェイの言葉ですが、パリには世界の全てがあったそうです。
対岸に映るパリの光の持つ”希望”と、座り込む主人公、一見相反するように見えますが、その街明かりに照らされる主人公の様の美しさに何かを感じていただければ幸いです。