映像作家100人 JAPANESE MOTION GRAPHIC CREATORS 映像クリエイター 映像制作会社

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2018 ~

The Way of the Sea: 虚空の宇宙
3DCGArt workInstallationInteractive

The Way of the Sea: 虚空の宇宙

2018 ~
00:01:40
空間の入口付近中央に立って見る作品。

「虚空の宇宙」に、《The Way of the Sea》の魚の群れが入ってくると、この作品ははじまる。群れが空間を出ていき、いなくなると、作品は終わる。

空間の入口付近中央に立つと、壁と床の境界がなくなり現実空間が消え、群の軌跡が描く線が空間に立体的に描かれはじめ、作品世界に身体ごと没入し、人々は身体と作品世界との境界をも失っていくだろう。

光で描かれた魚群が空間を自由無礙に泳ぎ、その軌跡が光跡となり、空間に描く線を描いている。

禅に「鳥道」という言葉がある。鳥の行く道は、人間の「道路」のように固定したものではなく、自由無礙なこと、そして跡を残さないことを意味する。

数千から数万の魚の群れの動きは、美しく神秘的で、まるで一つの巨大な生命体のようにも見える。群れには、リーダーもいなければ意思疎通もなく、となりの仲間が動くと自らも動くというような単純な規則で動いているとされている。しかし、数百匹の群れでほぼ同時に起こることの生理学的なメカニズムは謎に包まれている。そこには、人間がまだ理解していない普遍的原理の存在があるかのように感じる。

作品はコンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けている。あらかじめ記録された映像を再生しているわけではない。全体として、以前の状態が複製されることなく、変容し続ける。今この瞬間の絵は二度と見ることができない。

作品ページ:
https://www.teamlab.art/jp/ew/wayofthesea-cosmicvoid-azabudai/tokyo/
鬼とやなり House Rattler
AnimationLive actionShort filmShort movieStopmotionStopmotion animation

鬼とやなり House Rattler

2018 ~, 2019
00:06:27
昔から、この国ではどこの家にも妖怪家鳴りが住んでいた。しかし、徐々に衰退していく木材建築の家々には、もはや耳の遠い老人たちしか住んでおらず、家鳴りの声も聞こえない。家鳴りは時々、それを寂しく思う。

本作の主人公は、日本の民間伝承に登場する「鳴家(やなり)」と呼ばれる数寸程度の妖怪で、昔から時々家の中で何やら不可思議な軋みなどの音が聞こえるのは、住民を驚かせようとする彼らの仕業であると信じられてきた。日本では、「家鳴り」しかり、古くから自分たちの住む家には見えない影の部分があることを信じて恐れ、それらを「鬼」と呼び、日常から遠いものとした。今では、この文化は廃れつつあり、かつて「鬼」を感じていた住民たちは年老い、明るい現代社会の影として、鬼の側に立場が逆転して生きているかのようだ。本作は、現代の社会から取り残されていく老人と民間伝承の生き物の姿を、影や光の効果を用意て描いた映像作品である。

とある過疎化の進んだ港町に住む、築80年の祖母の家を使って、実際に人形をその場で動かして撮影したアニメーション作品。その家は、80年と言う長い期間に多くの住民を受け入れ見送り、彼らが生活してきた痕跡が残っているせいか、私は家で家鳴りが聞こえるたびに「得体がしれない」ものがいる気配を覚え、幼心にいつも恐れていた。

本作は、かすかな自然光と影や、欄間から差し込む明暗を使い、日本家屋特有の、家の中の明るい場所・暗い場所の境界線を効果的に作った。光と影の狭間を移動する民間伝承の生き物を、あたかも本当に存在しているかのように、実際に人形を使って再現する試みた。人形の大きさをそのまま「やなり」のサイズ感として、人間のスケール感で撮影することは、私たちの日常とアニメーションの世界を混在させ、日本家屋に潜む不気味な存在の可視化させる意図がある。

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