「返して！返して！僕の、―――を！」
春の丘へ仲間と向かっていた燕のオフィリアは、群れからはぐれ、不思議な谷に迷い込んでしまった。森を彷徨うオフィリアは、洞窟の中で一人の老人と出会う。
kaorikidによる自主制作短編アニメーション。

バックストーリー
Staticeのシナリオの草稿は大学生の時に書きました。当時の私は未熟で、思い通りにならないことを全部他責にして自分を守っていて、一方でそういう醜い自分を自覚していたので、心の底から嫌いで、そんな自分を諌めたい気持ちの間でずっと葛藤していました。その時、気持ちを整理するために会話中心の絵本を作りまして、それがStaticeの草案です。

しばらくこの絵本はほったらかしにしてたのですが、社会人になってアニメを作り始めたので、新作のオリジナルアニメを作るのにこの絵本を再構成しました。
なので、この中に出てくるオフィリアとスターチスの会話は、私が頭の中でずっと自分自身と言い争ってたことが元になっています。
アニメにするにあたって色々リサーチしていた際に、シェイクスピアの戯曲を読みまして、影響されています（特にハムレット）。
キーである燕は、春のイメージと、好きなおとぎ話の親指姫の誘導役が燕だったことや、燕のヒナを家族で介抱したことがあって、無意識に登場させてるのかもしれないです。